Photo Essay
寺山修司
のいる風景
‐1‐
Shuji Terayama
私の友人に寺山の「家出のすすめ」を読み、山形から何度も家出を敢行し、何度も連れ戻された人がいる。 東京生まれで、寺山を知ったのがいささか遅かった私には、その感覚が今一つわからず、彼の若い時分のオッチョコチョイな話しとして聞いてしまうのだが、青春扇動家でもあった寺山の著作を読み、当時、そうとうな数の人が家出をしたようである。 それは今はやりのプチ家出とはだいぶ趣が違っていて、友人によれば「あれで一皮むけたのだ」そうだが、あの時やるべき事をやっておいたのだ、というような彼の表情を見ると、青春の青臭さが匂ってくるようである。
Shuji Terayama
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