|
|||
| 行動の河◆1966年−1970年 | |||
| ◆1966年(昭和41年)41歳 | |||
| 【1月】 | 短編「仲間」(「文芸」5巻1号)。長編「複雜な彼」(「女性セブン」5日〜7月20日)。戯曲「サド侯爵夫人」がツ―ル国際短編映画祭(世界短編映画コンクール)で次点となる。参議院議員会館道場で催された議員グループとの親善剣道大会に参加。 | ||
| 【2月】 | 評論「危険な芸術家」(「文学界」20巻2号)。対談「二十世紀の文学 安部公房」(「文芸」5巻2号)。評論・連載講座「をわりの美学」(「女性自身」14日〜8月1日) | ||
| 【3月】 | 評論『反貞女大学』(新潮社)。皇居内の済寧館道場に剣道の稽古に通う。 師範は松永政美7段。 | ||
| 【4月】 | 評論「お茶漬ナショナリズム」(「文芸春秋」44巻4号)。限定版・短編『サーカス』(プレス・ビブリオマーヌ)。映画版『憂国』(新潮社)撮影台本。映画「憂国」…アートシアター系で封切り。 | ||
| 【5月】 | 評論「映画的肉体論〜その部分及び全体」(「映画芸術」)。対談「映画『憂国』の愛と死 川喜多かしこ」(「婦人公論」51巻5号)。剣道4段に昇進。 | ||
| 【6月】 | 短編「英霊の声」(「文芸」5巻6号)。作品集『英霊の声』(河出書房新社)。17日、「奔馬」取材のため、奈良市率川(いさがわ)神社三枝(さいぐさ)の百合祭を見る。長編「複雑な彼」…大映で映画化(島耕二監督) | ||
| 【7月】 | 随筆「私の遺書」(「文学界」20巻7号)。「白蟻の巣」…日仏会館ホールで劇団造形により公演(天野二郎演出)。9日、大手町日経ホールで催された丸山(美輪)明宏のチャリティー・リサイタルにゲスト出演。自作の詩「造花に殺された船乗りの歌」を歌う。この年から芥川賞選考委員となる(第55回〜第63回 45年まで)。 | ||
| 【8月】 | 長編『複雑な彼』(集英社)。『三島由紀夫評論全集』(新潮社)。ドナルド・キーンと共に奈良の大神(おおみわ)神社に3日間参籠、三光の滝に打たれる。21日から10日間、「奔馬」取材のため京都・広島・熊本へ行く。江田島の元海軍兵学校教育参考館では特攻隊員の遺書を見る。熊本では「日本談義」主幹荒木精之に会い、神風連事跡ならびに遺跡をたずね、龍驤館道場で剣道の稽古を受ける。一夕、蓮田善明未亡人を囲み語る。 | ||
| 【9月】 | 長編「夜会服」(「マドモアゼル」〜42年8月)。評論「三島由紀夫レター教室〜手紙の輪舞」(「女性自身」〜42年 5月)。翻訳・審美劇ガブリエレ・ダンヌンツィオ作『聖セバスチァンの殉教』(美術出版社)、池田弘太郎と共訳。「綾の鼓」…虎ノ門ホールで名古屋青年劇団公演(加藤良明演出)。このころ、船坂弘より日本刀・関孫六を贈られる。 | ||
| 【10月】 | 短編「荒野より」(「群像」21巻10号)。対談『対話日本人論』(番町書房) 林房雄との対談集。ユウゴオ原作「リュイ・ブラス」…紀伊国屋ホールで劇団NLTにより公演(松浦竹夫演出)。このころ、自衛隊体験入隊の意志を明らかにする。 | ||
| 【11月】 | 評論「伊東静雄の詩〜特集・わが詩歌」(「新潮」63巻11号)。「アラビアン・ナイト」、日生劇場で北大路欣也、水谷良重らにより公演(松浦竹夫演出)、千秋楽に出演し歌う。11日、両陛下主催の秋の園遊会に招待される。28日、長編「宴のあと」問題は有田家との間に裁判上の和解成立。この年より中央公論社の谷崎潤一郎賞選考委員となる。長編「豊饒の海」第1巻(春の雪)脱稿。 | ||
| 【12月】 | 国立競技場で早朝マラソン練習。このころ「楯の会」の母体をなす青年たちと知る。 | ||
| ・英訳『真夏の死 その他』(米・ニューディレクションズ) ・オランダ訳『宴のあと』『金閣寺』 『近代能楽集』(アムステルダム、ミューレンホフ) ・ノルウエー訳『午後の曳航』(オスロ、ギルデンダル) ・フィンランド訳『宴のあと』(ヘルシンキ、オタワ) ・ハンガリー訳『班女』(ブタペスト) ・トルコ訳『仮面の告白』(イスタンブール、フスヌ・タビアト) ・韓国訳『美徳のよろめき』(ソウル、知文閣) ・韓国訳『橋づくし』(希望出版社) |
|||
| 2.4 全日空ボーイング727が、東京湾に墜落するなど、この年飛行機事故相次ぐ 6.29 ビートルズ来日/10.11「黒い霧」事件 |
|||
| ◆1967年(昭和42年)42歳 | |||
| 【1月】 | 短編「時計」(「文芸春秋」45巻1号)。評論『宴のあと公判ノート』(唯人社)。雑誌芸能記者クラブ選出のゴールデン・アロー賞(話題賞)を受賞。 | ||
| 【2月】 | 長編「奔馬〜『豊饒の海』第2巻」(「新潮」〜43年8月 64巻2〜65巻8号)。20日、武智鉄二製作の映画「黒い雪」裁判の被告側証人として東京地裁に出廷、その芸術性を証言する。28日、川端康成、石川淳、安部公房と共に中国文化大革命に対する抗議アピールを発表。居合道初段になる。このころ、東京水道橋後楽園の日本空手協会で空手の稽古を開始。指導は中山正敏首席師範。 | ||
| 【3月】 | 評論「古今集と新古今集」(「広島大学国文学攷」42号)。評論「『道義的革命』の論理〜磯部一等主計の遺稿について」(「文芸」6巻3号)。作品集『荒野より』(中央公論社) | ||
| 【4月】 | 評論「太陽と鉄」(「批評」7〜11号 43年3月)。11日より5月27日まで、久留米陸上自衛隊幹部候補生学校・富士学校教導連隊・習志野空挺団に、隊付として平岡公威の名で約1カ月半、第1回の体験入隊。M24戦車に試乗。この年より国立劇場の理事となる(45年11月まで)。 | ||
| 【5月】 | 座談会「われわれはなぜ声明を出したか〜芸術は政治の道具か?」(「中央公論」) | ||
| 【6月】 | インタビュー「自衛隊を体験する〜46日間のひそかな“入隊”」、談話「三島“帰郷兵”に26の質問」(「サンデー毎日」11日)。「鹿鳴館」…新宿紀伊国屋ホールで劇団NLTにより第6回公演(松浦竹夫演出)。「熱帯樹」…砂防会館ホールで代々木座と演劇研究会「塔」提携により公演(佐藤正隆演出)。この年から、日本文芸家協会の理事となる。長編「愛の渇き」…日活で映画化(蔵原惟繕監督)、43年2月封切り | ||
| 【7月】 | 武智鉄二の「黒い雪」裁判に無罪判決下る。 | ||
| 【8月】 | 座談会「現代日本の革新とは〜ニュー・コンセンサス・メーカー大いに語る」(「論争ジャーナル」8号)。限定版・戯曲『サド侯爵夫人』(中央公論社)28日より末日まで、京都の仙洞御所を拝観。 | ||
| 【9月】 | 日本人の知恵(2)書き下ろし評論『葉隠入門《武士道は生きている》』(光文社・カッパビブリア)。「三原色」…新宿文化劇場地下のアンダーグラウンド蠍座で、アンダーグラウンド演劇により公演(堂本正樹演出)。26日より10月下旬にかけ、インド政府の招きにより夫人と同伴で「暁の寺」取材旅行。夫人は一足先に帰国。帰途ラオス・タイのバンコックに立ち寄る。弟・千之、ラオス大使館勤務。 | ||
| 【10月】 | 戯曲「朱雀家の滅亡 4幕」(「文芸」6巻10号)。随筆「いかにして永生を?」(「文学界」21巻10号)。紀行「インドの印象 上下」(「毎日新聞夕刊」20〜21日)。紀行「インド通信 上下」(「朝日新聞夕刊」23〜24日)。戯曲『朱雀家の滅亡』(河出書房新社)。「朱雀家の滅亡」…新宿紀伊国屋ホールで劇団NLTにより第7回公演(松浦竹夫演出)。番町書房『昭和批評大系』全4巻の編集参加。この年、サムエル・ベケット、アンドレ・マルロオと共に再びノーベル文学賞候補に上る。 | ||
| 【11月】 | 対談「文武両道と死の哲学 福田恆存」(「論争ジャーナル」1巻11号)。討論「反ヒューマニズムの心情と論理」(伊藤勝彦編『対話・思想の発生』番町書房)。「熊野」…歌舞伎座初代中村鴈次郎第33回忌追善として、中村歌右衛門らにより公演。近代能楽集「葵上・熊野」…新宿文化劇場でアートシアター第29回公演(堂本正樹演出) | ||
| 【12月】 | 航空自衛隊百里基地より、稲葉2佐操縦のF104超音速ジェット戦闘機に、文士として初めて試乗。 | ||
| ・英訳『宴のあと』『近代能楽集』『午後の曳航』(日・タトル) ・英訳『宴のあと』(米・エイボンブックス) ・英訳『仮面の告白』(英・スフィアブックス) ・英訳『真夏の死』(英・セッカー) ・独訳『宴のあと』(ハンブルグ 、ローボルト) ・伊訳『金閣寺』(ミラノ、フェルトウリネリ) ・伊訳『午後の曳航』(ミラノ、モンダドリ) ・オランダ訳『仮面の告白』(アムステルダム、ベディゲ) ・デンマーク訳『潮騒』(コペンハーゲン、ギルデンダル) ・スウェーデン訳『午後の曳航』(ストックホルム、ボニエ) |
|||
| 3. 高見山、外国人初の関取/4.5 富山県で「イタイイタイ病」 4.15 美濃部東京都知事誕生/10.8 第1次羽田事件(京大生死亡) |
|||
| ◆1968年(昭和43年)43歳 | |||
| 【1月】 | 「『花ざかりの森』のころ」(「うえの」105号)。随筆「愛国心〜官製のいやな言葉」(「朝日新聞夕刊」8日)。箱根湯本「松乃茶屋」における座談会に出席、テーマは「日本人の再建」。 | ||
| 【2月】 | 小品「F104」(「文芸」7巻2号)。対談「天皇と現代日本の風土 石原慎太郎」(「論争ジャーナル」2巻2号)。北海道千歳演習場(信濃台)で陸上自衛隊第7師団の61式戦車に試乗。25日より30日まで、祖国防衛隊員と共に陸上自衛隊富士学校滝ヶ原分屯地に半月ほど体験入隊。 | ||
| 【3月】 | 御殿場市の陸上自衛隊富士学校滝ヶ原分屯地に、学生20名を引率体験入隊。東京の文京公会堂における団伊玖磨ポップス・コンサートに出演、軍艦マーチの指揮をとる。 | ||
| 【4月】 | 対談「私の文学を語る 秋山駿」(「三田文学 特集・三島由紀夫」55巻4号)。対談「文武の達人 国防を語る 源田実」(「国防」17巻4号)。『対談・人間と文学』(講談社)、中村光夫との対談集。江戸川乱歩原作「黒蜥蜴」…東京渋谷の東横劇場(夜の部)で丸山明宏、天知茂らにより松竹特別公演(松浦竹夫演出)、千秋楽にボディ・ビルスタイルで出演。「聖女」…池袋アートシアターで11人の会公演(鯉淵正光演出) | ||
| 【5月】 | 長編「命売ります」(「プレイボーイ」21日〜10月8日)。評論「小説とは何か」(「波」〜45年11月)。評論「野口武彦氏への公開状」(「文学界」)。談話「これでいいのか日本の防衛」(「宝石」)。対談「東と西〜その接触・交流・反発 コラール」(「夕刊読売」13日)、コラールはスペイン文化使節。 長編「午後の曳航」がフォルメントール国際文学賞の第2位に入賞。劇団NLTを脱退し、松浦竹夫、中村伸郎らと共に新たに劇団浪漫劇場を創立、その幹事となる。3日より5日まで、八王子郊外の大学セミナー・ハウス講堂における日本学生同盟セミナー全国合宿研修会(文化フォーラム)に、林房雄、村松剛らと共に講師として出席。 | ||
| 【6月】 | 評論「若きサムライのための精神講話」(「Pocketパンチ Oh!」〜44年5月)。16日、一橋大学における学生との討論集会に出席、テーマは「国家革新の原理」。東京市ヶ谷の私学会館における全日本学生国防会議結成大会に出席、祝辞を述べる。阿川弘之、井上靖、伊藤整、川端康成、平林たい子らと共に「日本文化会議」に発起人として参加。45年春まで理事を務める。 | ||
| 【7月】 | 評論「文化防衛論」(「中央公論」83年7号)。評論「五月革命」(「論争ジャーナル」)。評論『三島由紀夫レター教室』(新潮社)。『討論・現代日本人の思想〜国民講座・日本の再建1』(原書房)、会田雄次ほか8氏。バレエ「憂国」…小沢金四郎リサイタル公演(小沢金四郎構成・振付)。「聖女」…東京新宿文化地下のアンダーグラウンド蠍座で、アンダーグラウンド演劇により公演。25日より8月23日まで、御殿場市の陸上自衛隊富士学校滝ヶ原分屯地に学生33名を引率、半月ほど体験入隊。 | ||
| 【8月】 | 座談会「戦後のデモクラシーと反抗する世代」(「論争ジャーナル」2巻8号)。評論「わが“自主防衛”〜体験からの出発」(「毎日新聞夕刊」22日)。「黒蜥蜴」…松竹で丸山明宏・木村功らの出演で映画化(深作欣二監督)、作者出演 11日、剣道5段(錬士)に昇進。このころ、早大生・森田必勝を知る。 | ||
| 【9月】 | 長編「暁の寺〜『豊饒の海』第3巻」(「新潮」〜45年4月)。対談「肉体の運動・精神の運動〜芸術におけるモラルと技術 石川淳」(「文学界」)。口述筆記・評論「栄誉の絆でつなげ菊と刀」(「日本及び日本人」)。一橋大学日本文化研究会主催の討論集会に参加。23日より29日まで、京都国際会館におけるユネスコ主催「日本文化研究国際会議」に出席。日本文化会議理事に就任。体験入隊学生グループと共に空手の稽古。「楯の会」の名称が正式に決まる。 | ||
| 【10月】 | 評論「橋川文三氏への公開状」(「中央公論」83年10号)。評論「私の自主防衛論」(「日経連タイムス」31日)。評論「秩序の方が大切か〜学生問題私見」(「サンケイ新聞夕刊」8日)。座談会「三島由紀夫氏と体験入隊学生は語る」(「論争ジャーナル」2巻10号)。評論『太陽と鉄』(講談社)。バレエ「ミランダ」…日生劇場で文化庁・芸術祭執行委員会主催の明治100年記念公演として、日生劇場その他で牧阿佐美・谷桃子両バレエ団により公演(橘秋子演出)。ジャン・コクトオ原作「双頭の鷲」…渋谷東横劇場で松竹特別公演(松浦竹夫演出)、三島監修3日、早稲田大学大隈講堂における、同大学尚史会主催の全学連学生との討論集会に参加。5日、虎ノ門教育会館で自衛隊入隊学生をもって「楯の会」を正式に結成。制服デザイナーは西武デパート専属の五十嵐九十九。 | ||
| 【11月】 | 評論「自由と権力の状況」(「自由」10巻11号)。評論「AllJapanese are perverse」、グラビア「男の死」(「血と薔薇」創刊号)。限定版・短編『岬にての物語』(牧羊社)16日、茨城大学茨苑祭実行委員会主催の討論集会に参加、テーマは「日本革新の原理」。11日、東大学園紛争で軟禁状態の林健太郎文学部長に会うべく、阿川弘之と東大駒場教養学部に駆けつける。20日、横須賀小原台の防衛大学に招かれ、「素人防衛論」と題し講演。 | ||
| 【12月】 | 戯曲「わが友ヒットラー 3幕」(「文学界」22巻12号)。座談会「東大はどこへ行くのか」(「文芸春秋」46巻13号)。戯曲『わが友ヒットラー』(新潮社)。長編『命売ります』(集英社)。東京九段下の千代田公会堂における、日本学生同盟結成2周年記念中央集会に出席し講演。東京赤坂の乃木会館における関東学協結成大会に出席し講演。 | ||
| ・英訳『禁色』(米・クノップ)(英・セッカー) ・仏訳『午後の曳航』(ガリマール) ・デンマーク訳『午後の曳航』(コペンハーゲン、ギルデンダル) ・アラブ訳『潮騒』(ダル・アルカティブ) ・韓国訳『金閣寺』(ソウル、新丘文化社) |
|||
| 1.19 エンタープライズ、佐世保入港/1.29 東大紛争始まる 5.27 日大全共闘結成/12.11 川端康成、ノーベル文学賞受賞 12.20 3億円事件発生 |
|||
| ◆1969年(昭和44年)44歳 | |||
| 【1月】 | カラーグラビア「月々の心」(「婦人画報」〜12月)。対談「安保問題をどう考えたらよいか 猪木正道」(「現代」3巻1号)。座談会「日本を考える」(「経営者」23巻1号)。評論「現代青年論」(「読売新聞」1日)。評論「維新の若者」(「報知新聞」1日)。評論「楯の会の決意」(「楯」創刊号)。評論「沖縄と蝶々夫人の子供 英文」(「The New York Times」)。長編『春の雪』(新潮社)。「わが友ヒットラー」…劇団浪漫劇場により東京新宿紀伊国屋ホールで村上冬樹、中村伸郎らにより旗上げ公演(松浦竹夫演出) | ||
| 【2月】 | 評論「反革命宣言」(「論争ジャーナル」)。長編『奔馬』(新潮社)。御殿場市の陸上自衛隊冨士学校教導連隊に、学生45名を引率体験入隊。このころ、西東高靖について居合を習い3カ月後に初段となる。 | ||
| 【3月】 | 映画評「“総長賭博”と“飛車角と吉良常”のなかの鶴田浩二」(「映画芸術」)。随筆「雪〜うちそと」(「朝日新聞」PR版 2日) | ||
| 【4月】 | 口述筆記「自衛隊二分論〜日本の防衛を考える」(「20世紀」)。座談会「暴力・学生・ナショナリズム」(「批評」15号)。座談会「日本の防衛」(「今週の日本」28日)。評論「川端文学の美〜冷艶“生”と“死”が同居する」(「毎日新聞夕刊」24日)。評論集『文化防衛論』(新潮社)。5日、日本武道館における世界剣道選手権大会に出場。12日、東京平河町の日本経営研究所における、日本文化会議特別研究会主催の討論集会に出席。テーマは「日本は国家か」。 | ||
| 【5月】 | 評論「男らしさの美学」(「男子専科」)。戯曲『サド侯爵夫人』(新潮社)。戯曲『黒蜥蜴』(牧羊社)。「サド侯爵夫人」「わが友ヒットラー」…東京大手町の農協ホールで、劇団浪漫劇場により第2回公演(松浦竹夫演出)。12日、東大駒場教養学部における、全学共闘会議駒場共闘焚祭委員会主催の討論集会に単身参加。 | ||
| 【6月】 | 対談「サムライ 中山正敏」(「勝利」)。戯曲『癩王のテラス』(中央公論社)。評論集『討論 三島由紀夫vs.東大全共闘』(新潮社)。ソ連機関紙「ソビエッカ・ロシア」が「楯の会」批判。 | ||
| 【7月】 | 評論「北一輝論〜『日本改造法案大綱』を中心として」(「三田文学」56巻7号)。戯曲「癩王のテラス 3幕7場」(「海」創刊特大号)。評論『若きサムライのために』(日本教文社)。「癩王のテラス」…劇団雲・劇団浪漫劇場提携により北大路欣也、山田五十鈴、岸田今日子らにより帝国劇場で公演(松浦竹夫演出)。10日から12日まで「椿説弓張月」取材のため沖縄へ行く。30日、映画「人斬り」完成試写パーティーに出席。 | ||
| 【8月】 | 評論「『古事記』と『万葉集』〜“日本文学小史”の内」(「群像」24巻8号)。「人斬り」…大映で映画化(五社英雄監督)、三島出演 | ||
| 【9月】 | 評論「行動学入門」(「Pocketパンチ Oh!」〜翌年8月)。 座談会「『権力なき国家』の幻想」(読売新聞社『日本は国家か』)。「春の雪」…日比谷芸術座で東宝現代劇特別公演として市川染五郎、佐久間良子、一の宮あつ子らにより公演(菊田一夫脚色・平山一夫演出)、4カ月ロングラン | ||
| 【10月】 | 対談「『三島部隊』憂国の真情 村上兵衛」(「読売新聞」21日)。サルドウ原作「皇女フェドラ」…新宿紀伊国屋ホールで劇団浪漫劇場第3回公演(寺崎嘉浩演出)、三島監修。曲亭馬琴原作「椿説弓張月」上の巻(伊豆国大島の場)の台詞を朗読、日本コロンビアLPレコードに吹き込み東京高輪プリンスホテルで発表。21日、国際反戦デーのデモを銀座、新宿で見る。25日、蓮田善明25回忌出席のため荻窪へ行く。 | ||
| 【11月】 | 短編「蘭陵王」(「群像」24巻11号)。戯曲「椿説弓張月 3幕8場」(「海」1巻6号)。評論「楯の会のこと(英文)」(「QUEEN」)。評論「楯の会のこと」(「楯の会パンフレット」)。対談「大いなる過渡期の論理 高橋和巳」(「潮」)。限定版・戯曲『椿説弓張月』(中央公論社)。曲亭馬琴原作「椿説弓張月」…国立劇場で嵐三右衛門、松本幸四郎、市川猿之助らにより開場3周年記念第28回歌舞伎公演(作者演出) | ||
| 【12月】 | 対談「リモコン左翼に誠なし 林房雄」(「流動」創刊号)。8日から4日間、韓国へ旅行。 | ||
| ・英訳『禁色』(日・タトル) ・英訳『愛の渇き』(米・クノップ) ・仏訳『潮騒』(ガリマール) ・伊訳『仮面の告白』(ミラノ、フェルトウリネリ) ・オランダ訳『午後の曳航』(アムステルダム、ミューレンホフ) ・スウェーデン訳『宴のあと』(ストックホルム、ボニエ) ・ロシア訳『宴のあと』(ターリン、イイスチ・ラマト) ・ハンガリー訳『近代能楽集』(ブタペスト、ヨーロッパ) ・韓国訳『金閣寺』『真夏の死』(ソウル、民衆書館) |
|||
| 1.18 東大安田講堂、封鎖解除 6.29 新宿西口地下広場で、反戦フォークソング集会 7.20 米アポロ11号、初の月面着陸に成功 |
|||
| ◆1970年(昭和45年)45歳 | |||
| 【1月】 | 評論「同志の心情と非情〜同志感と団結心の最後的表象の考察」(「潮」121号)。対談「剣か花か〜七十年乱世 男の生きる道 野坂昭如」(「宝石」6巻1号)。対談「尚武の心と憤怒の抒情 新春対談 村上一郎」(「日本読書新聞」18日)。対談「二・二六将校と全学連学生との断絶 堤清二」(「財界」)。評論「道理の実現(上中下)〜特集・『変革の思想』とは(7〜9)」(「夕刊読売」19・21・22日)。限定版・戯曲『黒蜥蜴』(牧羊社)。戯曲『弓張月』(中央公論社)。11日、日本文化会議主催「世界ジャーナリスト・シンポジウム」の打ち合わせ会及び歓迎レセプションに出席。 | ||
| 【2月】 | 評論「『眠れる美女』論」(「国文学・解釈と教材の研究」15巻3号 特集・川端康成 その孤影の文学)。対談「“菊と刀”を論ずる 伊沢甲子麿」(「時の課題」14巻2号)。座談会「ハラを割って世相総まくり」(「インテルサット」15日)。対談「中曽根防衛庁長官と語る 作家三島由紀夫」(「朝雲」12日) | ||
| 【3月】 | 評論集『三島由紀夫文学論集』(講談社)。米誌「エスクワイア」の企画“世界の100人”に、芸術家として日本より唯一人選ばれ、日本のヘミングウェイと称される。1日から28日まで、御殿場市の陸上自衛隊富士学校滝ケ原分屯地に、学生30名を引率体験入隊。このころから、楯の会学生長森田必勝との間で決起計画が進められる。 | ||
| 【4月】 | 対談「自衛力充実の新路線 中曾根康弘」(「国防」19巻4号)。 日本文化会議の理事と、「批評」同人を辞める。「楯の会」学生小賀正義・小川正洋が決起計画に参加。 | ||
| 【5月】 | 対談「三島文学の背景 三好行雄」(「国文学・解釈と教材の研究」増刊号・三島由紀夫のすべて)。戯曲『春の雪』全5巻(ポニーカセット)。講演集『憂国の論理〜』福田恆存ほか6氏(日本教文社)、講演「日本の歴史と文化の伝統に立って」収録。 | ||
| 【6月】 | 評論「『懐風藻』と『古今和歌集』〜“日本文学小史”の内」(「群像」25巻6号)。評論「士道について〜石原慎太郎氏への公開状」(「毎日新聞夕刊」12日)。限定版・短編『鍵のかかる部屋』(プレス・ビブリオマーヌ)。詩「楯の会の歌」(「クラウンレコード・パンフレット」)。楯の会の歌「起て! 紅の若き獅子たち」を作詞し、「英霊の声」朗読と共にクラウンレコードに吹き込む(越部信義編曲)。19〜20日、東京九段の日本武道館における第13回全国空手道選手権大会に「楯の会」会員と共に参加。空手初段に合格。このころより、東京市ヶ谷駐屯地のバルコニー前広場で、毎月1回、楯の会の軍事訓練を行う。30日、公正証書による遺言状を作成。長編「仮面の告白」「愛の渇き」の2作の著作権を母に贈る。 | ||
| 【7月】 | 対談「エロスは抵抗の拠点になり得るか 寺山修司」(「潮」)。長編「天人五衰〜『豊饒の海・最終巻』」(「新潮」〜翌年1月 67巻7〜68巻1号)。評論「果たし得ていない約束〜テーマ随想・私の中の二五年(1)」(「サンケイ新聞夕刊」7日)。評論「祖国防衛の構想」(「青雲」5号)。長編『暁の寺』(新潮社)。2日、国立劇場で歌舞伎俳優養成所研究生に特別講義。 22日、奈良の円照寺へ取材旅行。 |
||
| 【8月】 | 1日、伊豆下田東急ホテルで「天人五衰」最終章を脱稿。 | ||
| 【9月】 | 評論「革命哲学としての陽明学」(「諸君!」2巻9号)。評論「文化的な概念としての天皇」(「現代のエスプリ」45号)。随筆「独楽」(季刊誌「辺境」2号)。随筆「滝ヶ原分屯地は第二の我が家」(「たきがはら」創刊号)。評論「訓話・孤立ノススメ」(「青雲」6号)。対談集『尚武のこころ』(日本教文社)。楯の会の最終的パレードを国立劇場屋上で行う。10日から12日まで、御殿場市の滝ヶ原分屯地に学生50名を引率体験入隊。 | ||
| 【10月】 | 対談「現代歌舞伎への絶縁状 武智鉄二」(「芸術生活」29巻10号)。評論集『行動学入門』(文芸春秋)。評論集『作家論』(中央公論社)。対談集『源泉の感情』(河出書房新社)。「薔薇と海賊」…東京新宿紀伊国屋ホールで、劇団浪漫劇場により第6回公演(松浦竹夫演出)。19日、決起計画参加の4人と、半蔵門の東條会館写真部で最後の記念撮影。 | ||
| 【11月】 | 対談「文学は空虚か 武田泰淳」(「文芸」9巻11号)。評論「序、書物の河、舞台の河、肉体の河、行動の河」(東京池袋 東武百貨店『三島由紀夫展カタログ』)。3日、自宅で島崎博らと「定本三島由紀夫書誌」の打ち合わせ。4日から3日間、御殿場市の滝ヶ原分屯地に学生45名を引率、最後の体験入隊。12日から1週間にわたり、東京池袋東武百貨店で「書物・舞台・肉体・行動」の4つの流れに区分した「三島由紀夫展」が開催され、連日盛況であった。17日、帝国ホテルにおける「中央公論」刊行1000号記念と、谷崎・吉野両賞贈呈祝賀パーティーに出席。25日、ライフワーク長編『豊饒の海』最終章「天人五衰」完結の日、「楯の会」学生長森田必勝ほか3名の同志と、東京市ヶ谷陸上自衛隊東部方面総監部に至り、自衛隊の覚醒と決起を促すも果たさず、「天皇陛下の万歳」を三唱して古式に習い割腹自決。時に午後零時15分。森田また介錯後これに従い殉じる(25歳)。「檄」「辞世二首」。翌日、自宅で密葬。戒名彰武院文鑑公威居士。 | ||
| 【12月】 | 対談「破裂のために集中する 石川淳」(「中央公論」85年12号)。対談「いまにわかります 古林尚」(「図書新聞」〜翌年1月)。書簡「三島由紀夫〜最後の手紙」(「朝日新聞」9日)。11日、池袋豊島公会堂で文化人・学生有志による追悼の夕。 | ||
| ・英訳『仮面の告白』『愛の渇き』(日・タトル) ・英訳『午後の曳航』(英・セッカー)(英・ペンギンブックス) ・英訳『愛の渇き』(英・セッカー)(米・バークレイ) ・英訳『太陽と鐡』(講談社インターナショナル)(米・グローヴプレス) ・スウェーデン訳『美しい星』(ストックホルム、ボニエ) ・韓国訳『不道徳教育講座』(ソウル、微文出版社) ・韓国訳『金閣寺』(同和出版公社) ・中国訳『金閣寺』『愛の渇き』(台北、志文出版社) ・中国訳『真夏の死』(台北、皇冠出版社) ・中国訳『憂国』(台北、巨人出版社) |
|||
| 3.14 大阪万博開幕/3.31 赤軍派よど号事件/7.18 光化学スモッグ発生 | |||
| Back | |||
| Top | |||